事例紹介
ケース紹介
ヤミ金融支払拒絶の事例
ヤミ金融からの借り入れ対応をおこなった事例です。
ヤミ金からの借り入れについては、返済義務自体がないというのが最高裁判決での結論です。
ヤミ金融からの借り入れ経緯
最高裁判決が支払い義務を否定したことで、ヤミ金融は減るものと見込まれましたが、いまだに残っています。
その借り入れ経緯も、ネットでの検索から、破産者・個人再生者へのDMもあれば、SNS経由で融資に至るケースもあります。
Twitterで検索してたどり着いたというケースや、一時的にLINEアカウントを利用するケースもあります。
今回のケースも、Twitter検索で知り合った人から、LINEのQRコードが送られてきてアカウントをつなげたうえで、対面での貸し借りがされています。
銀行振込のような記録に残したがらないヤミ金融も多いです。
ヤミ金融への交付書類
借主が業者に対して交付した書類としては、借用書のようなものがありました。
利息の記載はなかった記憶とのことですが、控えももらえておらず、真相は不明です。
通常は、後から利息の記載がされたりしてしまうでしょう。
また、闇金業者の求めに応じて、免許証、仕事で使っている名刺を渡しています。
ここで、職場情報も伝えていることになります。
それだけでなく、自分の両親、妻の両親や家族の住所、電話番号も知らせていました。
これにより遅れた場合には、「会社に連絡される」「妻の家族に連絡される」と思わせることになります。
実際に連絡されるケースもあります。
ヤミ金融への返還約束
ヤミ金融からは10万円を受け取り、2週間後に約20万円を返すという口約束でした。
返還方法については「当日説明する」と言われており、返還口座等は事前には知らされていません。
この金利は、当然ながら、出資法に違反している利率です。
このような高利は、公序良俗違反として無効、貸付自体が違法となり、不法原因給付として返還請求もできなくなります。
ヤミ金融からの借り入れ場所
ヤミ金の中には、一時的にでも、事務所を借りている場合もありますが、多くの場合、借主にわかるような拠点、住所、事務所等はありません。
今回も、貸付については、カラオケボックスを指定されており、住所も不明です。
面会約束まで使われたLINEアカウントの登録については、その場で削除を求められ、相手につながる手がかりは少ない状態でした。
唯一、判明しているのは、相手から督促している固定電話番号でした。
ちなみに、その番号を検索すると、詐欺業者として出てくるという番号です。
ヤミ金融への支払拒絶
弁護士等が、ヤミ金融に関する依頼を受けた場合、住所がわかれば受任通知を送ります。
通常の貸金業者と同じく、弁護士が入った旨を伝えるわけですね。
ただ、ヤミ金融の貸付についての、法的結論としては、貸付自体が違法、返還義務なし、支払ったお金があれば取り返すという内容ですので、その旨を通知することになります。
相手の住所がわからない場合には、判明している連絡先に通知することになります。
電話番号がわかれば1件1件電話をかけることになります。
相手によって、怒鳴りつけてくることもあれば、しらばっくれることもあります。
また、「個人的な貸し借りですよ」などと主張してくることもありますし、「返さないってのは道義的にどうだと思います?」と道徳を語りだしてくることもあります。
なかには、弁護士からの連絡を無視していうことをきかない業者もいますが、そのような場合には、警察対応となります。
今回も、通知により、督促はやみました。
1ヶ月ほどフォローしましたが、とくに、家族、勤務先等への連絡もなく、落ち着いた生活ができています。
ヤミ金には手を出さないに限りますが、万一、手を出してしまい、お困りの方はご相談ください。