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傷害事件に関する損害賠償請求裁判の事例

知らない相手から暴行を振るわれ、かなりの傷害を負ってしまったという事件です。

著者 弁護士石井琢磨

 弁護士石井琢磨
 更新:2021.7.28

刑事事件では有罪判決が出ており、その後に示談の話もなかったので、その後に損害賠償請求をしたいという相談でした。

刑事事件と示談の関係は?

刑事事件で、加害者が有利な処分、判決をもらいたいために、示談交渉を仕掛けてくることがあります。


起訴される前に示談交渉持ちかけてくるケースもありますし、起訴された後の裁判の結論で有利な判決をもらいたいという理由で示談交渉をしてくることもあります。


どのようなタイミングでの示談交渉かによって、被害者側も、対応が変わります。


被害者の意向として、重い処罰を求めるのであれば、起訴前の示談については留保し、起訴後に示談を進めることで、少なくとも有罪判決を受けさせることができる確率が高まります。


示談をすれば執行猶予という可能性が高いケースでは、実刑判決を望むならば示談を拒絶することになるでしょう。

実刑判決を受ければ、刑務所に行くので、財産がなければなかなか回収することが難しくなります。
この場合は損害賠償の請求は、なかなか回収できないものとなります。


逆に、示談をしなくても執行猶予付きそうなケース、罰金となりそうなケースでは、起訴後に示談を進めることで、有罪判決が出ることと、一定額の損害賠償を受けられることになります。


このように、刑事事件と示談交渉の関係は、刑事事件での処分結果はどのようになりそうなのかを見極めながら進めるのが有効となります。

示談

刑事裁判後の情報収集

刑事裁判後に、民事の請求をしたい場合には、まず相手方の氏名や住所を特定する必要があります。
刑事裁判の記録は、被害者という立場であれば、請求に必要な限度で謄写することも認められています。

開示される証拠の範囲は、事件内容や刑事事件の処分結果によって変わります。

また、このような請求は傷害事件だけでなく、交通事故事件などでも行います。

このような刑事裁判の証拠は、民事裁判を起こした際に証拠として使うこともあるので、内容は確認しておく必要があるでしょう。

また、加害者の連絡先については、事件の内容によって、警察や検察官から一部開示してもらえることもあります。

このように取得した相手方の情報によって、請求をかけることになります。

傷害事件での慰謝料請求

請求方法としては、様々ですが、相手方の住所が分かる場合には、こちらの主張する損害額を記載し、内容証明郵便などで請求することが多いです。


損害については、何も賠償されていなければ、交通事故と同じような費目を請求することになるでしょう。

すなわち、医療費、通院交通費、入院付き添い費、休業損害、慰謝料等です。

また、後遺障害が残ったようなケースでは、将来の逸失利益や、後遺障害慰謝料の請求もすることになります。


慰謝料に関しては、交通事故事件では、後遺障害の程度や、入通院日数によって算出されますが、傷害事件の場合には、意図的な故意による行為ということになるので、交通事故より悪質です。

このような点を考慮し、交通事故の慰謝料の相場より上乗せして請求することが通常です。

加害者が住民票登録の住所地にいないケース

刑事裁判の証拠によって、住民票上の住所が特定できたとしても、その住所に加害者が居住していないケースもあります。
つまり内容証明郵便を送っても、それが届かないというケースです。
配達証明ができない場合です。


このような場合、現地調査を行うなどして居住実態の有無を確認する必要があります。


引っ越し等がされていて、すでに違う人が住んでいるようなケースでは、引っ越し先を調査することになります。


また、携帯電話番号などを把握してるようなケースでは、携帯電話会社に対し、弁護士会照会手続きを使い、請求書の送付先住所などを開示させる方法もあります。


住民票上の登録住所が移転されていれば、住民票上の住所を調査することによって、移転先を確認することができます。


ただし、最近の若者の中には、住民票上の住所に住んでおらず、所在地を転々としている人もいます。

相手の所在調査

相手がこのような住所不定の場合、所在調査の一環として、SNSでの調査をすることもあります。


FacebookやInstagram、Twitterなどのアカウントが特定できた場合にはそこで連絡をする方法もないわけではありません。


当然ながら、無視すらされてしまうケースもありますが、無視された場合のデメリットを伝えるなどして、何らかの反応が得られる場合もあります。
やらないよりはアクションを起こしたほうが良いことが多いです。


また、所在調査の一環として実家への聞き取りという方法もあります。
住民票上の住所が特定できたのであれば、そこから戸籍の附票等をさかのぼることで、過去の住所を確認できます。
そうすると実家の住所にたどり着くことができます。


損害賠償請求については、成人の場合には基本的には本人しか賠償義務はありません。
家族に対して、賠償義務がないのに、請求をすることは認められません。


とはいえ、家族に対して、所在調査をかけること自体は違法ではないと考えます。
本人が知らない間に、裁判所での判決を受けるよりは、反論の機会があった方が、本人のためにもなります。
本人の情報を開示することが、本人のためにもなるのだということを理由に、説得をする必要があるでしょう。


これにより、連絡が取れるケースもあります。

所在不明者に対する勝訴判決

このような調査をしても、相手方の所在地がわからないようなケースでは、おそらくすぐに損害賠償金を回収するのは難しいという結論になります。


とはいえ、請求を放置していると、消滅時効にかかってしまいます。
これを防ぐために、民事裁判を起こして、消滅時効を止めておく必要があります。

相手方の所在地がわからないような場合の民事裁判としては、公示送達する方法を使います。


裁判所に貼り出す、公示することで、相手方に裁判書類が届いたものとみなす制度です。


当然ながら、相手は反論できないことになります。
原告側の簡単な立証で、反論を受けずに、判決をもらえることになります。

このような公示送達の判決では、相手方がそれを認識しないので、直ちに回収はできないことがほとんどです。
相手方の財産が特定できていれば話は別ですが、特定できていなければ、強制執行の差し押さえ手続きもできないことになります。

ただし、この勝訴判決をもらっておくことで、時効期間は延びます。


時効期間を延ばしたうえ、相手方が就職したり、結婚して住所を決めるなどした段階で、強制執行手続きをとることができます。


相手方の情報調査を続ける必要がありますが、いずれ回収できる可能性が出てくることにはなります。


相手の所在が不明である以上、このような解決方法もやむを得ないものではあります。

改正民事執行法による回収

傷害事件の場合、損害賠償請求権は、強い権利となります。


民事執行法が改正され、財産開示の強化や、第三者による情報取得で、財産の情報を得られやすくなっています。
勤務先の情報なども開示してもらいやすくなっています。


相手方の住民票の住所調査を続け、動いたタイミングで、情報取得制度を使うことで、勤務先を特定できる可能性もあります。


そのような意味でも、勝訴判決をもらっておく意味はあるといえるでしょう。


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