事例紹介
ケース紹介
著作権侵害による発信者情報開示の事例
商品画像の無断使用を理由に著作権侵害の発信者情報開示請求訴訟がされた事案の紹介です。
法人の商品画像にも著作権が認められることが多く、無断での画像使用をした場合、このような請求がされることもあります。
離婚事件の管轄及び準拠法
画像の無断加工をしてツイッターで投稿したことが原因で、著作権侵害による発信者情報開示請求がされた事件です。
対象画像は、商品画像だったため、著作権侵害の一般論の反論をしました。
その後、訴えは取り下げられています。
商品画像の利用と著作権侵害
商品画像の場合、そこに独自性があるか、著作権の対象になるかが問題になります。
応用美術の著作物に関し、一般的な著作物性については争わないが、本件画像の制作目的、色彩表現の目的について争っています。
対象となったのが工業製品であり、それ自体を美術品として鑑賞するような対象ではない点を指摘し美術の範囲に属するものとの主張には疑問があると反論しています。
商品画像の場合、写真の著作物に関する主張がされますが、創作的表現がされているかには疑問があることも多いです。
著作権者は相手か
商品画像の場合、その商品を販売している会社からの訴えである事が多いですが、会社に著作権があるかも確認しておいたほうが良いでしょう。
一般的な主張、すなわち、写真に創作的表現がされていて著作物といえるのであれば、その著作権は、もともとは写真撮影者にあったことになるでしょう。
原告自身、原告が撮影したものではなく、業務委託に基づき撮影されたものであるとの主張をしていました。
その契約の対象になっているかどうかの確認が必要でしょう。
画像利用が許される例外
著作権法上、著作物の利用が認められる例外規定として、権利制限規定があります。
私的使用のための複製及び引用があります。
引用が認められるためには、その要件があります。画像が主たる部分ではないことや、引用元を明記する必要があります。
今回は、画像を利用した投稿でしたが、主たる部分は、本文の文章であると認められました。
仮に、本件投稿が原告の画像を使用したものだとしても、本文にて「○より」と情報元を明示していることから、引用要件を満たす可能性も否定できないとの反論をしています。
著作権侵害での照会書等を受領した場合には参考にしてみてください。
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