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ケース紹介

 

仮想通貨、暗号資産の差し押さえの事例

仮想通貨に関する詐欺被害に遭った方が、損害賠償請求訴訟を起こし、勝訴判決をもらいました。

詐欺事件では、このような判決を取得しても、現実に回収ができないことも多いです。

加害者の関係者もあわせて被告にしますが、法人の役員等も名義貸しであるなどして回収できないケースもあります。

そのようななかで、差し押さえの資産として、仮想通貨も検討されています。

仮想通貨については、相場の上下が激しいものの、場合によっては、価値が出て回収につながる可能性もあります。

 

 

仮想通貨返還請求権の差し押さえ

仮想通貨の差し押さえ事例については、少しずつ出てきており、法律雑誌等でも紹介されています。

しかし、その理論構成による差し押さえが、他の裁判所で認められるとも限りません。

当方で、このような差し押さえを東京地裁に申し立てたところ、色々と修正等がされ、最終的には、取引所に対する仮想通貨返還請求権の差し押さえとして認められた事例があります。東京地裁平成30年(ル)第1962号です。

申立後、各取引所の約款等も提出したうえで、このような形での差押となりました。

 

当時、国内で仮想通貨取引が主に行われていたzaifのテックビューロ、コインチェック、ビットフライヤー社に対して、損害賠償請求権を割り振り、さらに、各取引所で取引された主要な仮想通貨に割り振りをおこなったものです。

複数の仮想通貨を取引所に預けている場合、ビットコインなど主要通貨の方が割合が高いのではないかとの仮説に基づく割り振りです。

ビットコインやイーサリアムを多めに、リップル、モナなどは少なめに、という割り振りです。

日本円への換算レートについては、第三債務者への送達時、差し押さえの順序については、預金口座等と同様に、先行する差し押さえがあるかどうか、複数口座の該当の場合には、番号順との指定をして認められたものです。

 

裁判所の差押命令は出ていたものの、残念ながら、債務者はいずれの取引所でも所持しておらず、本件では、現実の回収には至っておりません。

ただ、仮想通貨、暗号資産の差押えは、まだ事例が少ないこともあるので、情報提供の趣旨で記載しています。

仮想通貨の差押決定

 

 

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