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消費者問題、悪質商法

デート商法

デート商法

若い女性から声をかけられた。
ついて行ったら、宝石を買うことになっていた。

デート商法と呼ばれる悪質商法があります。男女問わず、若者が被害を受けやすい商法。

「女にうつつを抜かしているから、こんなのにひっかかるんだ」
などと周囲に言われるのが怖いため、なかなか言い出せないことが多い商法。

しかし、このような商法は、組織的におこなわれていることがほとんど。

被害に遭ったことを責めてはいけません。

どんな勧誘がおこなわれるのか、裁判所のホームページでも調べられる判決で見てみましょう。

契約自体を無効とした、名古屋高裁平成21年2月19日判決では、どのように勧誘されたかについて、以下のような認定をしています。

「控訴人」が被害者です。

「携帯電話に,Eと名乗る女性から,ジュエリーに興味・関心がないか,商品を買わせることはないので意見を聞かせてほしいなどという電話を受け,これに応じ,同月29日昼ころ,津駅で同女と会うことにした。」

商品を買わせることはない。それなら、安心だ。

「津駅に着いたところ,Eの代わりにBのD(21歳)と名乗る女性が現れ,控訴人は,同女に抱き寄せられるようにタクシーに乗せられて近くのファミリーレストランまで連れて行かれた。」

このコ、積極的すぎる。ひょっとして、俺に気が・・・?

女性


「Dは,同レストランで,控訴人に対し,恋人はいないなどと自己紹介を始め,1時間ほど雑談したが,その間,控訴人の歓心を得べく,控訴人を姓ではなく「F君」と名前で呼び,また,同女が控訴人と交際や結婚をしたらといったような話を繰り返ししていた。」

恋人はいないって!
なんで名前で呼ぶんだろう?

付き合うとか、結婚とか・・・、ひょっとして、人生のモテ期が来たのか?

「その後,Dは,貴金属や持参していた宝飾品の説明をし始め,8時間ほど話し続けた。この間も,Dは,控訴人の手を握ったり,控訴人の顔が赤くなっているのがかわいいなどと言って半ば抱き寄せるような仕草をするなどした。」

宝石?あれ?なんで、そんな話に?

どうしよう、このコの事は好きだけど・・・

「控訴人は,この間,両名のテーブルの近くに集まって来たDの仲間3,4名からも,Dが紹介していた指輪やネックレスを控訴人に着用させて同人らの豪華パーティーに参加させたい,あるいは,控訴人とDはカップルのようだなどと,話しかけられた。」

誰?この人たち?
え?カップルみたい?一緒にパーティーに行けるのかな。
でも、宝石なんて高いしな・・・

「Dの仲間らのうち黒いサングラスと黒いスーツを着たCと名乗る男が,控訴人の指のサイズを測ってリングの購入を勧め始め,」

なに、この人!こわっ!!

「こんなに親身になっているのにその対応はまずいだろうなどと,威圧的な態度で更に購入を迫られた。」

も、もう買うしかない・・・


宝石宝石

宝石はクレジットで購入

デート商法では、ダマシだけで行く例も多いと思いますが、このように複数人でオドシまで発展する例もあります

この裁判例では、販売契約自体を無効としています。
勧誘態様と、宝石を5倍の値段で売っていたことなどが理由です。


クレジットが絡む契約では、売主、被害者、クレジット会社の3者が当事者として登場します。
デート商法
被害者は、クレジット会社との間で、お金を分割して払う契約をしています。

まず、売主と被害者との間の契約を何とかしないといけません。

デート商法2

クーリングオフや消費者契約法の取消などを主張して、売買自体の効力をなくすのが一般的な方法です。

この裁判例では、さらに強い公序良俗違反で無効と認定しています。

しかし、実は、売主との契約をなくすだけでは不十分。
売主との契約と、クレジット会社との契約は別物なのです。
デート商法3


クレジットをどうするかがポイントとなります。

クレジット会社には、分割して支払うお金が残っています。
この場合、残金の支払を拒絶することは、一定の場合、割賦販売法という法律で可能です。
しかし、支払ったお金自体はすぐに戻ってこない。

こういうケースでは、売主は、姿を消してしまい、お金は取り戻せないことが多い。

そこで、クレジット会社から支払った分を返してもらえないかというのが一歩進んだ問題です。

この裁判例では、売買の契約とクレジット契約は一体的な関係にあったとして、クレジット契約も無効、支払済みのお金は返すべきと判断しています。

ここまで判断してもらうのは、結構大変だと思います。
しかし、大変だからといって、問題から逃げてしまっていると、どんどん解決しにくくなってしまいます。

被害回復は、少しでも早く動くことが大事です。


※平成21年12月1日から改正された法律が施行されています。
上記のような法律構成を使わなくても、一定の場合に、クレジット会社への請求も可能になっています。

 

参考:デート商法と携帯レンタル会社の責任(仙台高裁平成30年11月22日判決)

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